ところで、初詣を過ぎても、相変わらず人気があるのは、おみくじです。
日本人は神社やお寺へ初もうでに訪れ、普段は占いに関心の薄い人でも「御神籤(おみくじ)」を引いて、一喜一憂する姿が見られますね。
すでに新年のおみくじは時期が過ぎていますが、神社によってはこれから春、夏にかけて、おみくじを熱心に引く人が絶えない場所もあります。
広島の世界文化遺産である宮島の厳島神社を訪れると、多くの観光客がおみくじを引いている姿があり、神籤の内容を一生懸命読んでいる風景は日本人のおみくじ好きを象徴しているように思えます。
おみくじは、果たして占いなのか、何なのか。ふと、素朴な疑問が頭をよぎりました。
広島県宮島町にある厳島神社のおみくじは、大正時代の初頭、神社の宮司が考え出したもので、日本の国づくり神話を表した「古事記」の一節を使って運勢を表しているもの。一回100円で、しかも世界文化遺産の格調高さからか、熱心におみくじを引いて読む人の姿が絶えません。
「おおお、大吉じゃ!」「平って書いてある。これって並みってこと?」と見比べながらフィーバーする若者たち。厳島神社のおみくじは、吉凶だけでも10種類あり、大吉や末吉だけでなく穏やかな運気を示す「平」、最初は悪くても後は吉に向かう「始凶末吉」、吉凶がはっきりしない曖昧な運気を示す「吉凶未分」のようなユニークな内容も。吉凶への気配りもかなりしています。
しかも、「大凶」は引いた人の精神的なショックを配慮して12年ほど前から撤廃。神社としては古事記の一節を引用したおみくじの内容の解説をよく理解して、プラス思考で前向きにとらえてほしいとの願いがあるようです。
たとえば、「吉」よりも「小吉」の方が縁起がよいのに、逆にとらえる人が多いですし、「凶」が「半凶」よりも縁起が良いのに逆に受け取る人が多いでしょう。
おみくじで縁起の良い順番は7段階のランクの場合、大吉 >中吉 >小吉 >吉 >末吉 >凶 >大凶、となります。12段階のランクならば、大吉>中吉>小吉>吉>半吉>末吉>末小吉>凶>小凶>半凶>末凶>大凶。
引いた後、おみくじを境内の木の枝などに結ぶ習慣は江戸時代以降に始められたもの。
「結ぶ」が恋愛の「縁を結ぶ」に通じることから庶民が始め、その後、神様との「縁を結ぶ」として木に結びつけられるようになったようです。
「人生楽ありゃ苦もあるさ」ではないですが、大吉や大凶が出ると、その反対にもなりやすいという易や陰陽道(おんみょうどう)の考え方「陽極まれば陰生ず、陰極まれば陽生ず」というとらえ方が常道となっていて、吉であっても気をつけるべき点は気をつけ、凶であっても用心に用心を重ねて慎重かつ誠実に事にあたればご加護があるとの受け取り方をすべきとのこと。
おみくじの吉凶に対する基礎知識は、なかなか知られていませんね。
しかも、神社によっておみくじに配分された吉凶のバランスやランク分けは違うそうで、「満足できない結果が出ても何度も引き直すのは厳禁」(厳島神社の宮司さん)とのこと。
おみくじを最初に考案したのは、天台宗の高僧、良源(912~985、元三大師とも呼ばれる)と言われています。弟子として有名な往生要集の著者・源信などがおり、朝廷から贈られた正式の諡号(おくりな)は慈恵大師ですが、命日が正月3日であることから「元三大師」の通称で親しまれています。信者の悩みや運勢、吉凶を五言絶句の漢詩百首で詠み、これが日本全国で広がった現在のおみくじの原型になっているそうです。
古代日本では、国の政(まつりごと)や重要事項に関わる後継者選びの際、神の意志を占うご託宣として籤(くじ)が引かれてきました。ある意味で厳粛かつ神聖なものだったわけです。現代のおみくじは鎌倉時代初期から個人の禍福や吉凶を占うものとして変遷してきました。しかも、籤は自分で作成して自分で引くというのが一般的だったとか。
ちなみにオーソドックスな元三大師御籤(がんさんだいしみくじ)は大吉の割合が16%。おみくじには、ユニークなものとして、水につけると文字が現れるものや血液型おみくじ、鹿みくじ、あぶり出し、香り付きみくじ、和歌を織り込んだみくじ、金みくじ、赤みくじ、振り出し用みくじ、外国人観光客向けの和英文みくじなど多種多様です。
さきほども説明した通り、おみくじは、平安時代の比叡山延暦寺の天台座主で、命日が正月の3日だったため「元三大師(がんざんだいし)」とも呼ばれた良源が、その創始者との説が有力です。
江戸時代、徳川家康の側近としても知られた天海大僧正(慈眼大師)の夢枕には、その元三大師が現れ、「信州戸隠山明神に観音籤(くじ)を納めてある。これで吉凶を占えば、願いに応じて禍福を知らしめるであろう」とのお告げで授かった元三大師の観音籤100枚をもとに、天海大僧正がおみくじを普及させ神社にも広がったとも言われています。
運を逃さないために知っておきたいおみくじの基礎知識としては、吉凶の順序があります。
一般的には、大吉、吉、中吉、小吉、末吉、凶、大凶の順です。
寺社によっては吉が小吉の下にくる場合もあり、ケースバイケースですね。
都内有数の観光名所の浅草寺。おみくじで凶が出やすいとの声もあります。
吉凶の割合をみると、もともとの元三大師の観音籤は、100本中、大吉をはじめとする吉が69本あるのに対して、凶は31本。
寺社によっては、凶は「縁起が悪い」とその数を減らしたり、凶や大凶を作らなかったりする場合もあります。
浅草寺では、元三大師の観音籤をもとにしたおみくじは、100本のうち、吉70本に対し凶は30本。観音さまの御慈悲で実は凶を1本少なくしています。
とは言っても3人に1人は凶を引き当てる勘定。
おみくじはそもそも大吉が当たり、凶がハズレではなく、神仏の意思をうかがう手段とのとらえ方が正しい。何度も引き直すのは邪道ですね。
興味深いのは、日本全国のおみくじの約7割が山口県周南市にある女子道社が作成したもので、日本人向けにハワイへも輸出していることです。他は各神社寺院が独自で作っているところもありますが、7割のシェアを山口の業者1社がいまなお維持しているのは驚きですね。
女子道社は周南市鹿野地区にひっそりとした佇(たたず)まいにあります。JR徳山駅から車で北へ40分ほどの場所。私も15年ほど前、山口県光市(当時)に仕事で一ヶ月ほど滞在したことがあり、行ったことがあります。
ここで作成されるおみくじは、何と、すべて手作業。地元の農村主婦の方々が手織りで丁寧に仕上げ、忙しい時期には100人が交替で作業し、ベテランになると多い人で一日6000枚ほど作っていくそうです。
女子道社は明治時代に創立。男尊女卑の強い時代、ここの二所山田神社の宮司が「本来、女性を穢(けが)れとする思想は神道にはなかった」として女性神主の登用を積極的に提言し、婦人参政権を訴え、女性を対象にした「敬神婦人会」を設立して、その啓蒙活動の一環として明治39年に機関誌「女子道」を発刊するところまでこぎ着けました。
ただ、当時の活動費は資金難で、四苦八苦の挙げ句、考案されたのがおみくじの作成で、女子道社が創立されたのです。
作成されたおみくじは当初から完成後に神社に奉納され、清めの儀式を行った後、全国各地に配送されていて、こんな場所から全国的なおみくじ製造会社が大部分のシェアを誇るとは驚きです。
もう、すでに2021年用のおみくじは大半が作成準備を終え、来年の正月は、女子道社製のおみくじが全国各地で人気を呼ぶことでしょう。
2020年の運勢を占う上で、最初に日本国民が目にするのは、このおみくじが圧倒的に多いことになります。
おみくじの歴史を振り返ると、やはり、おみくじは、占いと共通する部分が大きいことが分かります。鉄則は大難を中難に、中難を小難に、小難を無難に、無難を平安に変えていく努力とアドバイスを知ること。
吉凶の結果よりも運勢の細かいアドバイス内容が大切と説くあたりは、占いの一つと受け取っても良い内容ではないでしょうか。
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2月23日(日) 深川宝琉(ふかがわ・ほうりゅう)先生、五行禮子(ごぎょう・のりこ)先生
2月24日(月) 深川宝琉(ふかがわ・ほうりゅう)先生、五行禮子(ごぎょう・のりこ)先生
2月25日(火) 吉方位妹甫(きっぽうい・まいほ)先生、五行禮子(ごぎょう・のりこ)先生
2月26日(水) 吉方位妹甫(きっぽうい・まいほ)先生、五行禮子(ごぎょう・のりこ)先生
2月27日(木) 徳永蓉子(とくなが・ようこ)先生、五行禮子(ごぎょう・のりこ)先生
2月28日(金) 徳永蓉子(とくなが・ようこ)先生、五行禮子(ごぎょう・のりこ)先生
2月29日(土) 吉方位妹甫(きっぽうい・まいほ)先生、鎌田一花(かまた・いちか)先生
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